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東京高決平成21年7月7日に対する「販売用不動産に対する担保権消滅の可否」と題する髙井章光弁護士の判例評釈が『倒産判例百選〔第6版〕』に掲載されました。

2021年1月30日

『倒産判例百選』は8年ぶりに改訂されました。掲載判例も入れ替えが行われましたが、東京高決平成21年7月7日は第5版に引き続いて、今回の第6版でも掲載されました。民事再生手続において、担保権は別除権として、原則として自由に担保権実行が可能でありますが、事業を継続するにおいて必要不可欠な資産が担保権実行されてしまった場合には、事業継続に著しい支障が生じるため、民事再生法においては、その評価額を交付することによって、事業に必要不可欠な資産に対する担保権を消滅することができるとされています。本決定は、どの範囲の資産について、この担保権消滅の範囲が及ぶのかという問題について、重要な視点を提示したものです。髙井章光弁護士は、民法における担保権の不可分性の性質が、倒産手続においてはどこまで制約を受けるのかという観点から分析をしております。